『偏西風』と『偏東風』(貿易風)

 「偏西風」は、地球上空を西から東に向かって吹いている風のことです。
 地球の北極や南極の気温が低い地帯(高緯度)と赤道付近の気温の高い地帯(低緯度)の“温度差”と“地球の自転”の2つの原因で吹いています。
 南北の温度差が大きく、自転の効果も大きい中緯度地帯で偏西風がみられます。

 余談になりますが、「ジェット気流」は、広い意味では偏西風のこととなりますが、特に冬季に対流圏界面付近(日本付近の上空10,000m前後)に吹く毎秒100m程の猛烈な風のこと。この風の力(チカラ)で台風の進路も変えてしまいますし、ジェット気流が流れる位置が例年とズレたりすれば、猛暑や寒波につながると言われています。

 一方、「偏東風」(貿易風とも言います)は、地球の東から西に向かって吹いている風のことです。
 地球の自転により起こり、南北の温度差はあまりありませんが、自転の効果が大きい赤道付近でよくみられます。なお、北極や南極の周りにも弱い偏東風が吹いています。