カミツキガメ類(カメ目)
北米東部(カナダ南部やアメリカ合衆国(西部やフロリダ半島を除く))から南米北部まで分布しており、比較的大きな湖沼や河川の中・下流域の、流れの穏やかな水域で水底が砂泥質の流木や水生植物が多い場所を好み、湿地や池沼などや汽水域の塩分濃度の濃い場所にも生息しています。
和名:カミツキガメ
<カミツキガメ科、カミツキガメ属>
【カミツキガメ】 (財)東京動物園協会提供
分布:カナダ南部からアメリカ合衆国東部、中央アメリカ、南アメリカ北部
特徴:背甲は幅がひろくて大きく、後縁は鋸状に尖っている。腹甲は小さく十字形をしている。頭部は大きく嘴状の口も大きい。尾は太くて長く甲羅に隠れることはない。尾の背面には大きな突起が並んでいる。四肢も太くて頑丈で、指先に爪が発達している。ワニガメに似るが、背甲の3本のキールが低く表面が比較的滑らかなこと、下顎の口内に赤いミミズ様の舌がないことなどで区別できる。
甲長:20~35cm、最大約50cm
体重:40kgになる。
習性等:
・4亜種、ホクベイカミツキガメ、フロリダカミツキガメ、チュウベイカミツキガメ、ナンベイカミツキガメに分けられる。
・陸にあげて脅かすと四肢を突っ張って体を持ち上げ、大きな口を開けて威嚇し、隙があれば咬みつこうとする。
和名:ワニガメ
<カミツキガメ科、ワニガメ属>
【ワニガメ】 (財)東京動物園協会提供
分布:アメリカ合衆国東南部(フロリダからテキサスまで)
特徴:背甲は幅がひろくて大きく、各甲板は山状に盛り上がっているので、全体にゴツゴツしている。腹甲は小さく十字形をしている。脇の縁甲板の一部は2列に分かれている。頭部は大きく嘴状の口も大きくて、先端は湾曲して鋭い。尾は太くて長く甲羅に隠れることはない。四肢も太くて頑丈で、指先に爪が発達している。カミツキガメに似るが、背甲の表面が凸凹していること、下顎の口内に赤いミミズ様の舌があること、体側の縁甲板の一部が2列に分かれることなどで区別できる。
甲長:30~60cm、最大約80cm
体重:100kgになる。
習性等:
・カミツキガメほど気があらくないが、顎は鋭く強力なので注意が必要。
藻類、水草、陸生植物の果実などの植物質も食べますが、主に魚類、両生類、小型のカメ類、甲殻類、貝類、水生昆虫などを捕食し、雑食系です。
産卵は春から夏(5月頃~9月頃)にかけて行われ、1回の産卵で20~30個程の卵を産みます。メスが10~13㎝程の深さの巣穴を掘り、そこにピンポン玉(2.3~3.3㎜程)のような丸い卵を産みます。
卵は約2~4か月で孵化します。
ワニガメは性成熟するまでに10年程かかるようですが、カミツキガメは5年程で性成熟します。
寿命は50年程生きるとも言われており、長命な個体は80年程生きることもあるようです。
【注意!!】
カミツキガメは「特定外来生物」に指定されおり、研究目的を除き、飼育や販売・移動が禁止されています。
SlowCruise
【出典元】
・国立環境研究所「侵入生物データベース」より
・特定外来生物・特定(危険)動物へのマイクロチップ埋込み技術マニュアルより
・「hachuarium」より
・「ZUKAN」より