イルカは、「鯨偶蹄目 ハクジラ亜目」 に属します。
イルカは海や河川などの水中で生活する海棲哺乳類です。
※ 海棲哺乳類とは、海に棲む哺乳類の総称で、代表的な生物として、イルカ、クジラ、アザラシ、アシカ、ラッコなどがいます。 |
国立科学博物館(海棲哺乳類図鑑) → こちら
イルカに関する情報を調べると、よくクジラに関する情報も一緒に記載されています。
クジラもその名のとおり、「鯨偶蹄目」に属し、イルカとクジラは同じ「鯨偶蹄目 ハクジラ亜目」の仲間で、生物学上の違いはありません。
イルカとクジラの違いは、体長の大きさによって呼び分けられています。
一般的に、体長がおおよそ4m以下のものをイルカ、4m超をクジラと呼ばれています。
文献によっては、3mを基準とするものもあり、正式な判断基準はありません。
ここからは、チョットした予備知識情報です。
お時間があれば読んで下さい。
【「ハクジラ亜科」 と 「ヒゲクジラ亜科」】
イルカとクジラの仲間は、 「鯨類」 (げいるい)という総称で呼ばれています。
鯨類には 「ハクジラ亜科」 と 「ヒゲクジラ亜科」 の2グループがあります。
「ハクジラ亜科」 と 「ヒゲクジラ亜科」の違いは、名前が示すように、
- ハクジラ亜科の動物は口の中に歯があり、その歯を使って魚を捕獲して食べます。
- ヒゲクジラ亜科の動物には歯はなく、歯の代わりにヒゲ(きれいに揃ったそのヒゲは一見すると上歯のように見えます)が口の中にあります。海水と共に餌となるプランクトンや魚を口に取り入れ、海水だけをヒゲの間を使い吐き出します。ちょうど、ヒゲがフィルターの役割を担い、餌をこしとって食べています。
【イルカのコミュニケーション能力】
【鯨偶蹄目(くじらぐうていもく・げいぐうていもく)】
以前は、クジラやイルカの仲間を含む「クジラ目」と、ウシ、カバ、ヒツジの仲間を含む「ウシ目(偶蹄目)」は、別のグループとされていました。
しかし、近年、この2つは同じ仲間であることがわかってきました。
そこで、「鯨偶蹄目」という2つのグループを融合させた、新しいグループの考え方が生まれました。
しかし、現在も「クジラ目」と表現される文献も存在します。
【イルカの分類階級】
分類階級 | 分類 | ||
界: | 動物界 | ||
門: | 脊索動物門 | ||
亜門: | 脊椎動物亜門 | ||
網: | 哺乳網 | ||
目: | 鯨偶蹄目(鯨類) | ||
亜目: | ハクジラ亜目 | ||
科・亜科: | 国立科学博物館サイトを参考に掲載させていただいております。 |
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・ | マイルカ科:バンドウイルカ、シャチ、パンダイルカ など | ||
・ | ネズミイルカ科:マイルカ科よりも小柄なイルカが多く。スナメリ、ネズミイルカ など | ||
・ | アマゾンカワイルカ科:アマゾン川水系(オリノコ川含む)に棲息している。 | ||
・ | ラプラタカワイルカ科:ラプラタ川河口を含む南アメリカの南東部海岸域に棲息している。 | ||
・ | ヨウスコウカワイルカ科:紀元前3世紀頃の中国の辞典に記述があり、当時の棲息数は約5,000頭と推測されていたが、2006年の大規模調査で棲息確認ができなかったため絶滅が宣言されています。 | ||
・ | ガンジスカワイルカ科:ガンジス川、ブラマプトラ川等に棲息している。 | ||
・ | イッカク科(イッカク属):雄が非常に長い一本角(実際は牙)をもつ。北極海、カナダ北東部、グルーンランド北部、スヴァールバル諸島及びヤンマイエン島、ロシア北部域で棲息している。 | ||
・ | イッカク科(シロイルカ属):別名、ベルーガ。北極海、ベーリング海、オホーツク海、クック湾、セントローレンス湾域で棲息している。 |
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【参考サイト】
・【国立科学博物館】 海棲哺乳類図鑑
・Pet Pedia
・イルカはかせになろう